3月も終わりに近づき、昼間は暖かい日が続いてくるようになりました。
東京での桜の開花予想は3月24日とのこと。
毎年、ずーやまは新宿御苑に桜を見にいきます。今年も満開の桜と、その下で花見をする楽しそうな人達を見るのが楽しみです!
さて、昼間は暖かくても夜はまだまだ寒い日が続きますね。
昔、北海道に住んでいたのですが、北海道では5月のゴールデンウイークまで雪が降ることもあります。また三寒四温というように、暖かい日と寒い日を繰り返しながら徐々に春を迎えますね。
そんな時にぴったりなのが、今回ご紹介する絵本「はなをくんくん」です。
【基本情報】
絵本名:「はなを くんくん」
文 :ルース・クラウス
絵 :ルースクラウス
訳:きじま はじめ
発行所:福音館書店
読みたい場面:2〜3月
ページ数:32P
大きさ:縦31cm 横22cm(読み聞かせにちょうどいい大きさです!)
おすすめの年齢:3〜5歳
【ポイント】
・モノクロベースの絵本。最後の花飲み色が使ってあることで強調。
・登場人物はのねずみ、くま、かたつむり、りす、やまねずみ
・かたつむりがアクセントになっている。かたつむりの鼻という描写、駆けていくという表現がかたつむりらしくなく、それが子供達の注目を集める。
・春の訪れをを喜ぶ絵本。季節の変わり目に読むことで、園庭や周囲の外の環境に興味をもち、植物の生長や春の気候を感じることがねらい。
この本は基本白と黒の二色の色しか使われていません。
1ページ目はさまざまな生き物たちが冬眠しているシーンから始まります。
冬眠しながら、春の訪れを待っていると、不意に生き物たちが目を覚まし、鼻をくんくんさせ始めます。
生き物の本能なのでしょうか、春の微かな匂いを嗅ぎつけて目を覚ますのです。
ここで面白いのは、基本的に動物たちが出てくるのですが、カタツムリもここで登場します。そして、カタツムリも鼻をくんくんさせているのです。
子供たちはきっと、カタツムリに鼻ってあるの?と不思議に感じたり、面白いと感じたりするでしょう。
また、目を覚ました動物たちは春に向かって駆けていきます。
例に漏れず、カタツムリも駆けていくのですが、「カタツムリがかける」という表現もカタツムリの生態からは想像ができないですよね。ゆっくりゆっくり移動するカタツムリも駆けていくのですから、それくらい春を待ち望んでいたことがわかります。
また、表現の中で「カタツムリが殻をおんぶする」というものがあり、子供目線に立った文の書き方だと思いました。
目的地に着いた生き物たちは何かを見つけて、踊り出します。
みんなが「うわあい!」と叫んだ先には一輪の黄色い花が咲いていたのです。
先ほど、白と黒の2色がベースとなっていると書きましたが、花の色だけは黄色なのです。みんなが待ち望んだ春として、他の色をモノクロにすることで、春がより強調されています。
ぜひ、幼稚園や保育園、家庭でも読んでみてください!